この記事では、既存の教育だけでなくオルタナティブな学びや新しい形の教育をご紹介します。様々な教育の選択肢をお届けしますので、ぜひご覧ください。
高卒認定試験(高等学校卒業程度認定試験)とは?

「高校を卒業していないけど、大学や専門学校に進学したい」
「就職活動で高卒以上の条件を満たしたい」
そんな方にとって大きなチャンスとなるのが、高卒認定試験(高等学校卒業程度認定試験)です。
この試験に合格すれば、高校を卒業していなくても「高卒と同等の学力がある」と認められ、大学・短大・専門学校の受験資格や、公務員試験などの受験資格を得ることができます。
ただし、誤解しやすいポイントとして「最終学歴が高校卒業になるわけではない」ことが挙げられます。
履歴書には「高等学校卒業程度認定試験合格」と記載でき、学歴やキャリアの選択肢を広げられるのです。
高卒認定試験の基本情報

高卒認定試験の特徴を表で整理しました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験の目的 | 高校を卒業していない人が 「高校卒業程度の学力」を 持つことを認定する |
| 実施主体 | 文部科学省 |
| 受験資格 | 受験する年度内に 16歳以上であれば誰でも可 (ただし高校卒業者は対象外) |
| 試験時期 | 年2回 (8月上旬・11月上旬) |
| 出題形式 | マークシート方式 科目ごとに合格判定あり |
| 科目数 | 必修+選択で 合計8~10科目程度 (2026年度から 「情報」が追加予定) |
| 受験料 | 科目数に応じて変動 (例:7~10科目なら約8,500円) |
| 合格後の効力 | 大学・専門学校・短大への 受験資格、公務員試験や 資格試験の受験資格を得られる |
受験科目と出題範囲
高卒認定試験では「必修科目」と「選択科目」があります。
- 必修科目:国語・数学・英語・歴史・地理・公共
- 選択科目(理科系):物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎などから選択
- 今後の追加:2026年度から「情報」が導入予定
特徴的なのは、一度に全科目に合格する必要がないという点です。
科目ごとの合格が有効期間内で積み重ねられるため、段階的に合格を目指せます。
高卒認定試験のメリット
高卒認定試験に合格することで、以下のような大きなメリットがあります。
- 進学の道が開ける
大学・専門学校・短大の受験資格を得られます。 - 就職活動に有利
高卒以上を条件とする求人や公務員試験に応募可能になります。 - 資格試験の受験が可能に
看護師や保育士など、高卒以上が前提の資格試験にも挑戦できます。 - 最終学歴の証明に活用できる
履歴書には「高等学校卒業程度認定試験合格」と記載可能。中卒のままではなく、学力証明を示せます。
高卒認定試験の注意点
一方で、知っておくべき注意点もあります。
- 学歴は「高卒」にはならない
あくまで「高卒と同等の学力を持つ」との証明に過ぎません。 - 18歳未満は資格の効力が制限される
合格しても18歳未満の間は一部の進学・資格試験にすぐには使えません。 - 準備不足だと不合格の可能性もある
中学までの学力に加え、高校レベルの知識が問われるため、しっかりと対策が必要です。
この記事のまとめ

高卒認定試験は、学歴や年齢に関わらずチャレンジできる人生の再スタートのきっかけです。
- 高校を卒業していなくても進学・就職・資格取得の道を開ける
- 年2回実施で、科目合格の積み重ね方式なので取り組みやすい
- ただし「学歴は高卒にならない」点に注意が必要
「高校を出ていないから…」と諦める必要はありません。高卒認定試験を突破すれば、未来の可能性はぐっと広がります。



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